● かんすぴP1000-E改(FE-83NVとOM-MF519)の測定と調整

測定と調整:2020年4月下旬

前回、
「かんすぴP1000-Eの改造(P1000-E改)」で
8cmのSPを取り付ける事が出来るよう改造しましたが、
今回、FE-83NVとOM-MF519とで
測定と調整をしました。

ダクトの制御棒と共振周波数

制御棒計算表

・FE-83NV ユニットの周波数特性
FE-83NV ユニット(FOSTEXカタログより)
・ユニットの最低共振周波数:149.7Hz


・OM-MF519 ユニットの周波数特性
OM-MF519_周波数特性
・ユニットの最低共振周波数:106.25Hz
OM-MF519は2019年版 ONTOMO MOOKのものです。


* * * * * * * * * <講評>* * * * * * * * * *

まずは
● OM-MF519から

かんすぴP1000-E改+OM-MF519_(70Hz)

・P1000E改+OM-MF519_Bass-3dB_70Hz

P1000E改+OM-MF519_Bass-3dB_70Hz

・結論から言うと
バスレフダクトの共振周波数70HzでBassを-3dB位に調整したものが最適に感じました。

・計測結果をみると
かんすぴP800-Eに比べ低域の盛り上がりが少なくなっていますが
いずれも100Hz〜160Hzの盛り上がりが見られます。
boxの共振周波数(87Hz、80Hz、70Hz、60Hz)が下がるにつれて
低域の盛り上がりが少なくなっていくのが解ります。
反対に低域の下位の方は上昇しています。
87Hz、80Hzではまだ低域の盛り上がり(100Hz〜160Hz)が大きく
60Hzだと盛り上がりが少なくフラットに近くなってきてます。
100Hz〜160Hzの盛り上がりはユニットの周波数特性と似ています。
このあたりより上の中高域はえらくフラットです。

・「試聴チェック音源」を聞くと
boxの共振周波数87Hz、80Hz、70Hz、60Hzのいずれでも
適音にするにはBassを下げる必要があります。
60Hzにかけて調整量は徐々に少なくなりますが
60Hzでは低域の低い方で楽曲によっては不快な音が目立ってきます。
boxの共振周波数70HzでBassを-3dB
の調整が最適と感じました。
これまで
OM-MF519をいろいろなエンクロージャーで試してきましたが、
このP1000-E改が一番安心して聞ける音になりました(∩_∩)

まぁ!わが小部屋の試聴環境の下での事ですが...
引続き聞き込んでいきたいと思います。


次に
● FE-83NV

P1000E改+FE83NV_70Hz


・P1000E改+FE83NV_70Hz


P1000E改+FE83NV_70Hz

・迷う
バスレフダクトの共振周波数(87Hz、80Hz、70Hz、60Hz)で
計測の周波数特性(RTA1/3)はいずれも良さげな感じで
試聴も期待が持てました。

「試聴チェック音源」を聞いてみると
不思議なのですが、あまり大きな違いが感じられませんでした。
不快な低域があるかどうかで判断したのですが、
不快な低域と言っても破綻したような音では無いです。
FE-83NVは底知れないです。
あえて言うと
バスレフダクトの共振周波数70Hzか
共振周波数60Hz+Bass-3dBかが
良いのかな〜...これじゃ無い気もするんだけどな〜(^^;
と微妙な判断です。
これ!って言う音が掴めません。

OM-MF519とは違う結果となりました。
同じFOSTEXなのにな〜(^^;
さらに勉強が必要です。


*********** 計測資料 **********

測定音圧63dB付近
PinkNoise
RTA1/3
窓関数:ハミング
測定マイクの位置はSPユニットの正面です。
距離:0.5m


<OM-MF519>
・normal:87Hz_OM-MF519

P1000E改+OM-MF519_87Hz

・80Hz_OM-MF519

P1000E改+OM-MF519_80Hz


・70Hz_OM-MF519

P1000E改+OM-MF519_70Hz


・60Hz_OM-MF519

P1000E改+OM-MF519_60Hz



<FE83NV>
normal:87Hz_FE83NV

P1000E改+FE83NV_87Hz


・80Hz_FE83NV

P1000E改+FE83NV_80Hz


・70Hz_FE83NV

P1000E改+FE83NV_70Hz


・60Hz_FE83NV


P1000E改+FE83NV_60Hz


・60Hz+Bass-3dB

P1000E改+FE83NV_Bass-3dB_60Hz

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