2023年7月中旬
新しい環境になったので、SP-G300でいろいろな計測を試しました。
1)バスレフダクトの計測
2)トーンコントロールの効果
3)音響レンズを取り外しての計測
・SP-G300基本情報
2ウェイ3スピーカー
30.5cmウーファー×2
7cmホーン型ツィーター
クロスオーバー周波数:1.5KHz
周波数特性:35〜20,000Hz
・測定
測定音圧63dB付近
PinkNoise
RTA1/6
窓関数:ハミング
測定距離:0.5m
マイク(iPadmini2):ツィーター正面。
アンプ:PM8006
低域の低い方に広く盛り上がりがみられます。「音の小部屋」にはSP-G300の性能は過ぎたもののように感じます。
ブーミングは無いように思いますが128KHzあたりの凹みが気になります。
・バスレフダクトの計測
バスレフダクト間近にマイク(iPadmini2)を置いて計測してみました。
normalの状態
80〜90Hzにピークがあり、70Hzから徐々に下がって30〜40Hzあたりまで有効な低域が出てるように見れます。SP-G300の周波数特性が35〜20,000Hzなので、低域はspecに近い値まで出てるようです。
1)バスレフダクト木片あり無し
バスレフダクト内に木片(3.7×8.8×ℓ )を置いたものと比較して見ました。
比較 |
少し薄いピークホールド部に注目。
木片ナシ(normal)のものは80〜90Hzあたりにピークがあり、30Hzにかけて徐々に下がっています。
一方木片(3.7×8.8×ℓ25.5cm)の入ったものは55〜90Hあたりにピークが広がりましたが、50Hzで急に下がり後は30Hzにかけて徐々に下がっています。若干低い方に寄った感じがします。30〜50Hzの下がりかたはnormalのものより大きいです。どちらが良いかは微妙です。
normalのものは実際の試聴でチェック音源によっては低域の低い方でボンつく感じがしましたが、木片(3.7×8.8×ℓ )を入れると少し解消されるようです。
SP-G300のバスレフダクトはL字型(SP後部で上向)になっているので、木片はダクト全てにかかっていません。木片を入れても効果は薄いのかなぁ...。
2)トーンコントロールの操作
アンプのトーンコントロールの効果を調べてみました。
PM8006のBassの比較です。
normalと比べると「-4dB」はピークは60〜90Hzで55Hzとそれより低い周波数で微妙ですが少し下がっています。
「-8dB」は明らかに80〜100Hzがピークで70Hzより下はなだらかに下がっています。低域全体で音圧は低めです。
試聴チェック音源を聞くと明らかな変化があります。実際音楽を聴く場合、楽曲によってBassの下げ幅を変えながら聞いてます。
※ -4dB、-8dBですがBassの可変幅が±10dBで目盛りが±5目盛あるので、目安として-2目盛(-4dB)・-4目盛(-8dB)としてます。
3)音響レンズ取り外し
クロスオーバー周波数は1.5KHzでこれ以上の音が音響レンズに影響を受けると思います。
ツィーターに音響レンズのあるの状態(normal)の測定(L側)は6kHzあたりから急激に下がっています。音響レンズを取り外すとどうなるか計測してみました。
音響レンズを取り外した計測
マイク(iPadmini2)はツィーターの正面です。音響レンズがある場合のように6kHzあたりから急激に下がっている状況は無いです。しかし、8kHzあたりから徐々に下がっています。ツィーターの正面からズレると音響レンズがある場合のような状態になります。
高域の試聴は耳が劣化してきてるのであまりあてにならないですが...。音響レンズ無しで音楽を試聴すると正面から近づくとシーシーとした音が耳につきます。通常のリスニングポジションだとシーシー音は少なくなります。音響レンズを付けるとどのポジションでもシーシー音は無くなります。音響レンズの無い状態での試聴は高域が全体的に高めでTrebleを下げたくなります。
<まとめ>
・SP-G300は「音の小部屋」ではオーバースペック、低域の低い部分が強調される。
・低域の調整はバスレフダクト内での調整よりトーンコントロールの調整が有効だ。
・PM8006のBassは中央周波数が50Hz、SP-G300の低域のコントロールに適している。
・10KHz以上の高域の試聴は自分の耳の劣化があって判断が厳しい。
・音響レンズは高域の拡散を適度にしていて有効だ。