● 一体型SP:N_box→N2_boxの製作と計測

2022年2月中旬 

N_boxはアンプ内蔵のLR一体型SPとして設計しました。
近距離で聞く(ニアフィールド)のを想定してます。

N_boxはO_boxより先に設計したのですが、
(割付時、余った板で作ったのがO_boxでした)
O_boxの方が組立て易かったのと
サイドバスレフの効果を確かめたかったので先に仕上げました。
O_boxは「● O2_boxの調整と計測」で述べたとおりの事情で
後部を拡張しO2_box(1.74ℓ)
となりました。

同様の理由により
N_box(1.56ℓ)は後部を拡張して容量を増やし
N2_box(1.83ℓ)となりました。


制作過程などはN_boxで説明します。
N_box正面
SPユニットは少し角度を付けて取り付けてます。
組立てはかなり難しかったです。
左右の反射板は後付けです。

概略です。
N_box 概略図
12mmの板厚なので割付には苦労しました。
カットしてもらうのでカットし易い寸法で依頼。
細かいとこはサンドペーパーでカット。

上面と内部
上面にはBluetooth(受信)、アンプ、SP端子を設けています。
アンプはFostexのAP15mk2です。
SP端子は外部アンプの接続も出来ます。
内部はけっこう狭いです。これ以上狭いと手を入れるのが厳しいなぁ。
吸音材はあっさり目です(下)。
いろいろ吸音材の量と位置を変えて測定したところ、
このあたりが適当でした。


側面と反射板
O2_boxで試したところ意外と効果があったので、
サイドバスレフとしました(下のポート)。
反射板を設けました。取外し可能です。音の広がりが多少調整できます。


N2_boxは
N_boxの後部に18mm厚の木片を周囲に設置し容量を増やしました。
赤矢印部分。
拡張部
N2_boxは1.83ℓとなりました。
バスレフダクトはφ13mm、ℓ5cmです。
SPボックスの共振周波数は63Hzです。


<計測>
測定音圧63dB付近
PinkNoise
RTA1/6
窓関数:ハミング
測定距離:0.5m
計測の周波数特性は下図のOM-MF4の音圧周波数特性に似ています。
64Hz付近の低域は頑張っていると思います。

マークオーディオより


<試聴>
O2_boxと同じように感じます。
低域は若干弱いです。
SPユニット後部の奥行きの影響かな?
LとRのユニットの位置が近いですが、
サイドバスレフと反射板の効果か?
ベースなどの低域は広がりがあります。
なんと表現していいのか...
1m程度の近距離では音に包まれてるように感じます。
ニアフィールド専用です。

※ 計測と試聴は通常のアンプを使用しました。


================ おまけ ================

<組立て過程>

意外と複雑だったので記録を兼ねて残しておきます。
どの部分から組上げるか、かなり悩みました。
O_box 組立工程
A:正面、仮組みです。SPユニットの穴、バスレフダクトの穴も開いていません。バッフル板(中央)のカットはSPユニットの穴を開けた後にしました。
B:3枚のバッフル板のみの接着です。SPユニットのバッフル板は斜めに取付けるので、気を使いました。小さな木片を取付け、補強しました。仮の弱い接着です。
C:Bと同じく3枚のバッフル板の接着です。本接着です。ハタガネで締めて、上からペットボトルの重しをしましたが、脇からはどうなってるか判りません。補助の木材がかなり入ってます。このまま24時間程度ほーっておきます。
D:側板、上下の板を接着しほぼ完成です。後、中板の取付などをします。


<試行錯誤>

早い段階でLR一体型のSPを検討してました。
P800-E改の前にはP800-E+FE83eが最初だったかと思います。
OM-MF4が出たので、これで設計を始めました。
P800-E改
OM-MF4で角度を変えながら、どんな風に聞こえるかをテストしました。
P800-E改は開く角度を調整出来ます。
角度が大きいと高域が弱くなります。
1m程度離れた位置でSPユニットの延長が耳の脇に来るのが良い感じでした。
写真の位置では高域が弱いです。



一体型SP素案
2020年8月あたりからサイドバスレフを考えていたのですね。


ワイヤレスSPにしたかったのでアンプ内蔵を検討しました。
N_boxの上部はかなり広いと思いますが、
当初はこのAnkerのBluetooth SPを改造して、
これを乗っけようと考えてました。
AnkerのBluetooth SP
初期モデル、中央にバスレフダクトがあります
カバーとSPユニットを外し(上写真)、
SPがあった所からSPの配線を取り出し(下写真)、
SP接続端子に接続(中写真)。
駆動力については問題無かったのですが、
周波数特性が140Hzあたりから急激に下がっており、
このシステムでは使えないと判断しました。


一体型SPを制作するにあたって、
一つのboxにSPユニットを2つ付けるか?
それぞれ別々のboxに分けるか、を判断する為のテストをしました。
K3_box
K_boxを改良(K3_box)しOM-MF4を2つ付けました。
聞いてみると中高域の音が不安定になるようでした。
なんとも表現し難い音でした。
モノラルにすると問題無しでした。
よって、
boxはそれぞれ独立することにしました。

いろんなテストをしたなぁ(*^^*)



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